2021年12月18日土曜日

今も生きる思考の根源

YMCA ACT リーダー 高橋ふゆ子

私のYMCAとの出会いは大学生のころ、今から30年以上も前です。最初は語学の野外学習キャンプでの子どもたちの引率や語学教室の受付だったと覚えています。

その後、横浜YMCAに就職が決まり、配属先がYMCA ACT(以下、ACT)でした。
児童英語教室を中心に活動・推進に取り組み、さらに深くGlobalな組織であることを認識し、人のニーズに応える教育を通して、YMCAにしか出来ないGlobalを感じる教育機会を構築することに重きを置いて必死にイベント内容を考案し、時には失敗しながらも何とか実現させていったことを思い出します。これらの体験を通して、人をまとめる力、一貫した目標「Globalな感覚を養う、地球を身近に感じる場所づくり」からブレないことの大切さが身についたと思っています。

その後、オーストラリアの会社の日本支社でさまざまな国の人と一緒に国際イベントの構築や国際会議の開催などの仕事に就きました。これは正にACTで得たGlobalな意識、感覚から違和感なく取り組んだ仕事であり、自分の中では継続であり、成長でした。
その後、GE Healthcare、現在のRecycle Pointでも根本的な考え方や目標は常にブレずに進んできたと思っています。世界の人のニーズに応えながら、人びとの生活環境の向上、地球環境の改善への貢献、一人でも多くの人にそれを実感してもらう活動というブレない目標はACTとの出会いが根源です。

そして、今は会社の統括という立場になり、多くのスタッフをまとめて事業を成長出来ていること、お客様と従業員の共感の環から成り立つ経営もACTでの体験が根っこにあり、全てにおいての自分の行動、思考の根本の部分にはACTでの人との関わり、Globalな感覚が生きています。

今、3人の子どもたちの母として、子どもたちにも、地球を身近に感じる人になるよう、世界は広くつながっていることを当然として知っている人になるよう、ブレない目標を一つ貫ける人になるよう仕向けて教育してきました。ACTで身についた思考の根源が今も生き、そして未来にもつながっていきます。

ACTが無くなってしまうことは寂しいですが、ACTがなくなっても、体の芯に生き続けていく感覚も同時に感じるのです。経験は本当の意味で一生の宝物であり、さらなる未来に向けての成長の源です。

ACTでの経験が力となって、今、会社をまとめるような立場にいます。そして、これからも人や地球環境を守る共感の環を少しづつ広げていける未来があるとも思います。
心からの感謝を込めて、素晴らしい体験をさせていただけたこと、本当にありがとうございました。


素晴らしい出会いと地域を超えたコミュニティーを育む力

第5代館長 薄井 佳代 (2001年-2006年)

横浜駅西口のオフィス街という立地条件、交通の中継点でもあることから、YMCA ACTに集う人びとは区、市、県を超えて集まっていました。ACTで最初に担当させていただいたのは日本語クラスでした。当時は22カ国から多くの方がACTで学ばれていました。ACTにとっての地域は、地域を超えた「コミュニティー」という印象がありました。語学を学ぶ目的は、夢の実現、相手を分かりたい、自分を伝えたい、そこで生活していく自信を持ちたい、などさまざまだと思いますが、コミュニティーを形成する歯車の一つでありたいという思いの表れではないかと思うのです。ACTは語学事業の他にもユースのボランティア活動などを通して、すべての人の人権が尊重され、アイデンティティーの喪失なく、それぞれの生活する地域で安心して暮らし、コミュニティーを育んでいく力を持つことができることを願っていたと思います。私は実に15年間ACTにおりました。素晴らしい出会いがたくさんあったACTは、いつまでも私の大切な宝物です。

2021年12月17日金曜日

ACTの学びは今の源泉に

YMCA ACTリーダー 瀧川響子

私がYMCA ACT(以下、ACT)の活動に参加したのは、香港から帰国したての中学生の時でした。当時は日本の学校に溶け込めず、もやもやした日々を過ごしていました。そのような時にグローバルな交流ができるACTで、広い世界を見せてもらい、まだまだ子どもながらも社会人や大学生と混ざり、一リーダーとして活動できたことで、たくさんの知見や自信を得ることができました。この自信は、自分の道を切り開くときの力になっていると感じます。

そしてイベント等を通して人との関わりの大切さを学びました。リーダー同志はもちろん外部の協力も得て、それぞれの個性を生かして想像以上のものを作り上げていくことができました。そうした中で、人びとの交流が生み出す無限の可能性のようなものを感じました。総括すれば、人との関わり方、人や自分の可能性の引き出し方を学べたのではないかと思います。

現在、私は記者として毎日さまざまなニュースを発信しております。まだ2年目の新人記者ですが、記者に必要な「人の何かを引き出す力」の源泉には、ACTで培ってきた「広い視野を持つ」「人とのかかわりを大事にする」という在り方があるように感じています。

報道という性質上、人によって正義が異なるものや、マイナスな側面がある問題に触れることが多くあります。しかし固定の観点にとらわれずに、取材などを通して直接人と関わる中で社会にポジティブなものを見出し、それをまとめあげ発信していくことができるようになってきていると思います。そのためか昨今は「瀧川さんだから伝えたい」と案件をいただく機会も増えてきましたし、「瀧川さんのおかげでニュースの印象が変わった」「良い報道だった」と言ってもらえることもありました。

名残惜しくはありますがACTという場所はなくなってしまいます。しかし、ここで得た経験、自信や仲間がいなくなるわけではありません。それならば、ここで得た仲間と交流を続け、培ったものを持って進み続けていれば、それはある意味ACTが存り続けているともいえるのではないでしょうか。

ACTでお世話になった皆様、これまでどうもありがとうございました。そして今後もよろしくお願いします。


地域社会におけるACTの働きと私の想い

第6代館長 石川 義彦 (2007年-2009年)

YMCA ACTは地域社会において、グローバルな視野をもちコミュニケーション力を磨いてスペシャリストや社会に貢献する人を輩出するセンターでした。

近くのホテルに滞在されて迷った外国人が立ち寄りやすい場所にあり、成人の語学クラスを中心に国際文化の学びや交流が多い国際センターでしたので、全国YMCAの語学事業の象徴的なセンターの役割も担っていました。国際交流パーティーは多くの近隣の外国人も訪れ、100名近くもの参加者であふれていました。中高生英語クラスが終わった学生とその友人が、子どもたちの体験活動を行うボランティアを中心に、募金活動や海外キャンプ引率、国際カンファレンスなどに積極的に関わり、国際感覚がある若いボランティアリーダーが育ちました。会員からボランティアリーダー、そして運営委員や社会人ボランティアへという、メンバーシップ・バイ・デザイン(プログラム参加者から担い手会員へ)の体現が豊かにされている拠点でした。

YMCAを通して多くの人材が育っていったことに感謝し、今後もYMCAの働きに関わっていただければと願っています。そして祈りとともに、神様によってこの地に蒔かれた種は、必要な時期に必要とされた場所に蒔かれ、思いや願いがこれからも新たな場所で根付いていくことを願っています。


2021年12月16日木曜日

「微力ではあるが、無力ではない」に勇気づけられて

YMCA ACTリーダー 廿 麻乃

2001年に、リーダーとしてYMCA ACTに関わりはじめ、シーガルズ(seagulls)として2007年ごろまで関わっていました。

YMCA ACT(以下、ACT)での活動経験は、今の私の考え方の土台を作っています。高校から大学時代にボランティアリーダーとして、さまざまなプログラムに参加するだけでなく計画から携わることができました。大人になる前にこれらの経験をしたことが、世界の見方や向き合い方について考える機会となりました。

ACTにいる人たちは皆、一人ひとりの意見に耳を傾け、自分の思っていることがなかなか言語化できなくても、無理矢理言わせたり、馬鹿にしたりせずに聞いてくれました。年齢や立場に関係なく、まず受け止めてくれました。そのような環境の中で、相手の話に耳を傾けること、自分自身の意見を持ち、表現することの大切さを実感できました。

ボランティアリーダーの仲間、スタッフ等と一緒に活動する中で得たものは、他の人たちと一緒にプログラムを作り上げていくことの楽しさです。まず、活動の目的を共有するためのミーティングをたくさん行い、それを受けて、1回のプログラムを作るために、それぞれがテーマに沿って考えたり調べたりしてアイデアを持ち寄り、意見を出し合い、より良いプログラムになるように準備し実行してきました。さまざまな意見が出ることで、面白いもの、ワクワクするものが生まれました。一つのプログラムを実施するために、それぞれが自分の役割を持って、その役割を果たすために動くことは、チームで働く上で大切なことであると教わりました。

現在、私は短大で講師をしています。学生とどのように向き合うか、授業をどのように組み立てるかといった考え方のベースの一つには、ACTの活動があります。また、短大というチームの一員としての役割を担っていきたいと考えています。しかし、現状は「上の職位の決定は覆されない・前年通りに」がルールとなっている傾向が強いように感じています。より良い方向へ向かうことが難しいように感じる時もありますが、そのような時に思い出す言葉が、活動の中で出会った「微力ではあるが、無力ではない」という言葉です。自分一人が何かしてもしょうがない、と思ってしまいがちですが「一人の力は無力ではない」という言葉に日々力づけられています。


Active Communication Terminal

第8代館長 平野 絹絵 (2012年-2019年)

YMCA ACTの地域活動に特化して振り返ってみると、運営委員・ユースリーダーが中心となり、非常勤職員・講師、職員とみんなで力を合わせて実施していました。18歳初の選挙権!の2016年には、憲法学者を招いた後援会、戦後70年の年(2015年)には、在日一世を描いた映画「花はんめ」の監督を招いた上映会とトークショー、ナガサキでの体験を伺った講演会「祈りのナガサキ」の他、インターナショナル・パーティーやACT Café、名作映画上映などリーダーや非常勤講師が企画や、共に実施した数々のプログラムを開催しました。「ONE ACT DAY」、「100人村AIDSバージョン」とともに、「東北支援」もACTを代表する地域活動でした。朝日新聞「プロメテウスの罠」の記者とそこに登場する障がい者の方を仙台からお呼びし講演会を行ったこと、東北出身の職員が撮りためた写真を運営委員会で発表した直後、「みんなで行こう」と委員の方の声があがりました。以降、みんなで「震災を忘れない、私たちに何ができるのか」という視点で何度も東北を訪れ、横浜からできる支援として電力、放射能、食、命へと学びが広がり、アジア学院訪問での学びへとつながる活発な活動を続けてきた「Active Communication Terminal」(YMCA ACT)でした。


2021年12月15日水曜日

「ACTと私」

YMCA ACTリーダー 山上 愛子

私は、YMCA ACT(以下、ACT)の活動を通じて、多くの学びがあり、また一生涯の仲間と出逢えたことに感謝の気持ちでいっぱいです。年齢、職業を問わず、さまざまな人と関わる機会があり、同年代とのコミュニティーが中心だった私にとって、視野を広げるきっかけになりました。本当にありがとうございました。

ACTで学んだことで、今も拠り所とする価値観は、2つあります。

1つは、ひとつの想いが合わされば10にもなること。周りと協力することにより、良いシナジーが生まれ、一人ではできない大きなことを達成できることです。もう1つは、リーダーの在り方は多様であっていいことです。

一つ活動を例にすると、OPEN HOUSEというチャリティーイベントのプロジェクトリーダーを務めた時のことです。テーマを決めて、半年程度の期間、ミーティングを重ね、スタッフ、リーダーたちと議論を重ねました。厳しい指摘をたくさん受け、時に逃げ出したいと思ったことも多々ありました。私は、みんなを取りまとめることに長けているタイプではないため、自分自身がリーダーとして統率することが不適切なのではないかと思い悩むこともありました。また、この活動を通じて実感したことは、始めから完璧なリーダーはいない、自分で全てを背負うことではなく、その活動に集う一人ひとりが強みを最大限に活かせるようサポートしたり、補強し合えばいいということです。リーダーには、いろいろなタイプがいていいことを学びました。ミーティングを重ねるごとに、みんなの想いが一つになり、スタッフの方々、リーダーにもフォローをしてもらい、当日イベントでは、たくさんの募金を募ることができました。一人ではできないことをみんなの力で成し得た活動の一つでした。

現在、私は会計コンサルティング会社の管理部門で働いています。管理部門のどの業務においても、ACTで培った経験や価値観が、日々の仕事を進める上で役立っていて、いつも自分の核としてあります。