2021年12月20日月曜日

今でも役にっているACTで培った考え方・価値観

YMCA ACTリーダー 亀之園 祥平

初めてYMCA ACT(以下、ACT)に行ったのは高校2年生の頃。子どもたちを連れてキャンプにいけるという話を聞き、面白そうだなと、1999年にちんじゅうリーダー、さきいかリーダーについていったのが始まりでした。

高校生から社会人までいるシーガルズ(seagulls)という集まりで、とても温かく迎えられ、毎週のように集まって準備を重ね、無事キャンプが成功に終わった時の達成感と高揚感は、今でもよく思い出せます。目標のために準備を重ね、成し遂げることの喜びを教えてくれた原体験はまさにこれだと思います。

ACTはとても小さな空間ですが、そこに集まるリーダー、スタッフ、英会話講師、会員、運営委員の方々、さまざまな背景のある人たちが集い、触れ合いがあり、顔の見える関係が出来る、とてもアットホーム(かつインターナショナル)な場所でした。そういった親密な空気の中でのびのびと活動させてもらったことが、社会に対して、世界に対して前向きな気持ちを私の中に作ってくれたように思います。またボランティアin タイやRomford YMCAのSummer schoolなど海外での活動の機会を通じ、どんな人たちとも共に過ごし、活動する中で、出身国などは関係なく気持ちを通じ、親しくなれるということに、実感をもって気づくことができました。

現在の私はシンガポールに住み、現地に本拠地をおく海運会社に勤めています。自社の船隊をいかに安全に、効率よく運航するかは、世界各地の港湾関係者や荷主との協力が不可欠で、時には競合他社ともうまく助け合うことが求められます。信頼関係が非常に重要で、”you will meet people twice”という格言があるほど。(一度出会った人とはまたどこかで再び出会うから、決してどんな相手にも無礼をしてはいけない、という意味)。相手の文化や背景を尊重し、その上で最善策を探るといったことが求められる機会において、ACTで培った考え方、価値観は非常に役に立っています。

多国籍な同僚たちとのコミュニケーションにしても、仕事上のトラブルにしても(海運業はささいなトラブルは日常茶飯事)、誰かや何かのせいにするのではなく、自らもう一歩踏み込んで知り、思いを巡らすことで、物事の別の面が見えてきて解決に至るということが多々あります。

シーガルズ(seagulls)で長年掲げていた『知って、感じて、考えよう!』のスローガンは、名言であると思います。

横浜を離れて12年もの時が経ってしまいましたが、ACTはふとした時に自らを見返し、立ち返る場所として今も私の中で存在しています。