2021年12月17日金曜日

ACTの学びは今の源泉に

YMCA ACTリーダー 瀧川響子

私がYMCA ACT(以下、ACT)の活動に参加したのは、香港から帰国したての中学生の時でした。当時は日本の学校に溶け込めず、もやもやした日々を過ごしていました。そのような時にグローバルな交流ができるACTで、広い世界を見せてもらい、まだまだ子どもながらも社会人や大学生と混ざり、一リーダーとして活動できたことで、たくさんの知見や自信を得ることができました。この自信は、自分の道を切り開くときの力になっていると感じます。

そしてイベント等を通して人との関わりの大切さを学びました。リーダー同志はもちろん外部の協力も得て、それぞれの個性を生かして想像以上のものを作り上げていくことができました。そうした中で、人びとの交流が生み出す無限の可能性のようなものを感じました。総括すれば、人との関わり方、人や自分の可能性の引き出し方を学べたのではないかと思います。

現在、私は記者として毎日さまざまなニュースを発信しております。まだ2年目の新人記者ですが、記者に必要な「人の何かを引き出す力」の源泉には、ACTで培ってきた「広い視野を持つ」「人とのかかわりを大事にする」という在り方があるように感じています。

報道という性質上、人によって正義が異なるものや、マイナスな側面がある問題に触れることが多くあります。しかし固定の観点にとらわれずに、取材などを通して直接人と関わる中で社会にポジティブなものを見出し、それをまとめあげ発信していくことができるようになってきていると思います。そのためか昨今は「瀧川さんだから伝えたい」と案件をいただく機会も増えてきましたし、「瀧川さんのおかげでニュースの印象が変わった」「良い報道だった」と言ってもらえることもありました。

名残惜しくはありますがACTという場所はなくなってしまいます。しかし、ここで得た経験、自信や仲間がいなくなるわけではありません。それならば、ここで得た仲間と交流を続け、培ったものを持って進み続けていれば、それはある意味ACTが存り続けているともいえるのではないでしょうか。

ACTでお世話になった皆様、これまでどうもありがとうございました。そして今後もよろしくお願いします。